東野圭吾「容疑者Xの献身」

容疑者Xの献身

容疑者Xの献身

直木賞を受賞した「容疑者Xの献身」を読んだ。
感想は、、、コレで直木賞なんだ、ってところか。
うーん、確かに面白いんだけど、東野圭吾の作品でずば抜けてるか、というとそうでもない気がする。
良くも悪くも東野圭吾の作品だなぁーって思った。
確かに斬新なトリックだったとは思う。でも読者が驚くからこそ「トリック」なわけで。
最後のどんでん返しというか、山場も東野作品だなぁという感じ。

何が言いたいかというと、期待通りのデキでした!と。
まぁ、この作品で受賞なら、既にかなり前から受賞してもおかしくないレベルだったんだよなぁ、ってしみじみ思う。


主人公?が高校の数学教師で数学者だし、探偵役は大学の物理の助教授。
理系っぽい話もちらほらと出てくるところもまた東野圭吾だなーと思ったw
あらすじなんて受賞して注目されてて出回りまくってるから、どーでもいいか。


本の中で

なぜこんな勉強をするのか、という疑問を持つのは当然の事だ。その疑問が解消されるところから、学問に取り組む目的が生まれる。数学の本質を理解する道に繋がる。

という一節が出てくるんだけど、コレは大学院に進学するっていう最近になってようやく分かってきた事。
こーゆー文をさらりと書くあたり、やっぱ東野圭吾はイイぜ。
高校の頃は「数学なんて何の役にもたたねーじゃんw」とかいってたけど。
今になって身にしみる数学の意味。学ぶ目的。
まだまだ数学の本質なんてほど遠いんだろうけどさ・・・。


そんなワケで、東野圭吾の魅力が(いつも通り)詰まった一冊でしたとさ。