東野圭吾「天空の蜂」

天空の蜂 (講談社ノベルス)

天空の蜂 (講談社ノベルス)

読み終わったのは結構前だけれど。
高速増殖炉・新陽の上にヘリ製造メーカーから盗み出された軍用最新型ヘリがホバリングを始めた。犯人の要求は・・・。
という話。
東野作品なので、バリバリ理系な話が盛りだくさん。
ウランとか高速増殖炉とかヘリが自由落下するときの空気抵抗だとか、随所に作者の理系魂?が。
理系な俺にはそんな部分が良かったりする。
ある程度予備知識があるので細部までごまかさないで描写する東野圭吾は好きだ。


ラストが少し淡々としてた気もする。
そこに至るまでの過程がもちろん面白いのだけれど。
もすこしハデにやってほしかった気もしなくもない。
そしたらリアリティが無くなってしまうとの判断だったのかな?


これを読んで原子力発電所への問題意識とゆーか、興味が触発された。
天空の蜂という犯人の送るメッセージが読者の原子力の認識への警鐘になっている気すらした。