伊坂幸太郎「グラスホッパー」

グラスホッパー

グラスホッパー

殺し屋が、結構出てきたなぁ。と。
そんなお話。
こーゆー世界観の本にも挑戦するのか、と思った。
まぁ、中身はいつもの伊坂節全開っつー感じなんだけれど。
すなわち、語り部が変わりながら、一見関連の無いストーリィが最後に一点に収束してゆくって構成。


鈴木、蝉、鯨。この3人の視点から、途中、こんなに逸れてどーやってまとまるんだ?って展開を挟んで、最後には一気に。
3人の視点を共有している読者だからこそ分かる表現など、ありふれたテクだけど、何度見てもこのテの表現は心地よい。
そして相変わらずプロットというか、展開に無駄がない。
前半に登場するモノはたいてい意味を持つという。


そして。
最後の一文にニヤリ。
この物語のオチは、どちらとも取れるなぁ。
面白い。