東野圭吾「片想い」

片想い

片想い

読破。
結構長い小説だった!
長編は好きだ。
物語が二転三転して面白い。
説明口調でぐだぐだ書き連ねてるだけな無駄な長編もあるけれど。


この「片想い」はもちろん前者。
序盤からは想像出来ない展開だったなぁ。
納得の結末というか、頭の中がスッキリするエンドだったな。
綺麗にまとめたなぁ、という感じを受けた。
ジェンダーと性、そこから発生する様々な問題を題材にミステリを書き上げてるのスゴイ。
「天空の蜂」の原子炉の話にしろ、この東野圭吾って人は様々なテーマを使ってミステリに仕上げる。
なので、それを読み終わった後はそれぞれの分野の知識すらも増強されている。
かといって説明臭くなく、理詰めでトントントン!と展開するように感じるのは作者も読者も理系だからか、それとも単に作者の書く文章と相性がいいからなのか、東野圭吾って人の才能の成せる技なのか。



(軽いネタバレの)あらすじとしては、
大学のアメフト部の同窓会の直後、それに出席していなかった当時の女子マネと再開する。彼女は、昔から心は男であるがために悩み続け、今は男として生きているという。そんな彼女は「人を殺した」と告白する。主人公の妻はもう一人の女子マネであり、「友達を救いたい」と言い、自首することを止める。そこで主人公は事件の詳細を調査し始める・・・。